日本ジュエリー協会レポートより
あるブランドのお話し
大事なことは、われわれのブランド自体を学ぶ教育です。どうやってジュエリーを創り上げたか。デザイン、商品、ストーリー、それから歴史、ブランドの価値。
石があってこそのジュエリーという考えではなく、先にデザインありきで、そこにふさわしい石を探していく。
販売員のエピソード
彼はグレーディングレポートやプライス表をまったく無しで商品を御覧に入れるそうです。その際「どの色がお好きですか?」という質問から入り、「どの辺がよろしいですか?とか、どんなデザインがお好きですか?」と商品自体をお選びいただいたところから話を進めていくそうです。そこから「優しいお色がお好きなんですね」、「さすがお目が高い」とお応えする。決してグレーディングレポートが高いとか低いという評価は一切申し上げない。やがて「あなたが身に着けたいもの、お気に入りの商品をお選びいただくことがベストですよ」と言ってクロージングに持っていくそうです。
最後はグレーディングレポートではありません。それはそれぞれの商品のグレードが示されているだけであって、販売をする場合、それに頼ってはいけません。
最終的にジュエリー自体がブランドの価値を見極めるのは50年、あるいは100年経ったときでしょう。だからいい加減なジュエリーは作りませんし、売りません。